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八王子ふたば保育園の保育内容
私たちが大切にしていること
ふたば保育園が給食の園内調理にこだわるわけ
子どもだった頃、夕方になると母親が夕食の支度を始め、鍋や食器のたてる音や包丁で野菜を刻む音が聞こえてきて、何とも言えない良い匂いが漂ってきたものです。台所を覗き込むと忙しそうにしている母親の後ろ姿が見えました。「今日の晩ご飯はなあに?」と訊いてみたりしたものです。家族が揃って夕食の時間になると、食卓には美味しそうなご馳走が並びました。そんなに豪華な料理ではないけれど、どれもが大好きなお母さんの料理でした。「おいしい」と言って食べると、「そう?」とお母さんは嬉しそうに笑ってくれたものです。そんな食事の“原風景”をお持ちの方も少なくないのではありませんか?

“食事”は作る人と食べる人との、心と心のふれあいです。一緒に食卓を囲み、同じものを食べる者同士が共有する心の安らぎです。“栄養補給”や“空腹を満たすこと”も大切なことですが、それだけが食事の目的ではありません。食事の支度の音、食材が煮える匂い、焼ける匂い、そんなものを感じながら待っているとき、そのときからすでに“食事”は始まっています。そして「今日のごはんはおいしくできたわよ」とか、「今日は塩加減を間違えちゃった、ごめんね」とか、そんなことを言ってもらいながら、作り手の“思い”も一緒に口に運ぶのです。幼い頃のそんな食事の経験は、満ち足りた幸せな時間の記憶として残り、“食事の原風景”となっていくのではないでしょうか。

八王子ふたば保育園では、そんな“食事”の在り方を大切にしたいと思っています。子どもたちの近くで食事を作り、音や匂いや、忙しそうな様子を子どもたちが感じられること、調理の担当者と子どもたちとが常にコミュニケーションを取れること、それは大切なことだと思うのです。これは八王子ふたば保育園の設立当初からの変わらぬ思いです。

そんなわけで、八王子ふたば保育園の給食とおやつは、すべて園内の給食室で調理しています。吟味された新鮮な食材を使用し、栄養士の立てた献立に基づいて専任の調理員が調理します。当然のことですが、インスタント食品や加工食品は使用していません。おやつのケーキやクッキー、ポテトチップスなどももちろん園内で作ったものです。使用する食材もすべて信頼できる業者から仕入れています。特に野菜や肉、魚などの生鮮食品は昔から地元の商店にお世話になっています(商店主のお子さんやお孫さんが在園していたこともあります)。献立から調理までのすべてを園内で行うことは、“食”に対する安全と安心にもつながると考えています。現在では保育園の給食も外部への業務委託が可能となりましたが、八王子ふたば保育園では園内での調理にこだわり続けたいと思います。